『デジタルツーリズム』産学連携プロジェクト<活動報告>
2022.06.09
- #デジタルツアー
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2021年10月から始まった“鯱バス x 名古屋芸術大学 x 地域企業”の3者コラボで『地域観光資源』を『デジタル』で愉しむ新しいサービスの立ち上げを目指す【デジタルツーリズム】の産学連携プロジェクト。
オミクロン株の蔓延で、プロジェクト期間を約2ヵ月延長するなど紆余曲折もありましたが...2022年5月11日に実施した最終発表会を持って、名古屋芸術大学(NUA)の学生有志の皆さんと進めてきた産学連携としての活動は、一旦終了です。
今後は、いよいよ当社「鯱バス」とツーリズムの現場となる地域企業の皆様(「えびせんべいの里/まるや八丁味噌/KingFarm(大野精工)」)で、第一弾となるサービスを創り上げ、トライアル販売を目指すステージに入ります。
そこで、今回は、8カ月以上にわたり、NUAの皆さんと積み重ねてきたプロジェクト活動の概要を、当コラムの場で報告させていただきます。
[ステップ0]参加メンバーと現地見学会
今回の産学連携プロジェクトに参加いただいたのは...
NUA先端メディア表現コース の
○ 竹内教授、加藤講師 と
自ら希望して参加いただいた
○ 岩下さん、川口さん、平野さん、吉田さん、劉さん の5名の学生(当時3年生)の皆さんです。
そして、
当プロジェクトは、正式発足前の2021年9月。
何といっても、まずは、ツーリズム(観光)の"現地&現場”となる地域企業3社の魅力を、学生の皆さんに"リアルに実感してもらう!”ことから...ということで、3社を訪問する現地見学会のツアーにて本活動を実質スタートいたしました。
[ステップ1]アイディエーションから一次選考へ
プロジェクト始動。アイディア百花繚乱
2021年10月。
プロジェクトの正式発足により、ここから検討活動そのものの本格始動です。
企画・検討の始動にあたっては、"既存ビジネスの常識”に染まってしまった我々、地域企業と当社参加メンバーの頭を解きほぐしてもらうためにも...
学生の皆さんそれぞれに、現地見学会で感じたことを起点に、まずは"自由に”サービスのアイディアをイメージ&発想してもらうことから始めました。
そして、学生の皆さんから出てきたアイディアは...
● ロボットアトラクション(UFOキャッチャー)
● 萌えキャラ
● ミュージカル などなど
まさに、我々の常識を覆してくれる多種多様。
...でも、これどうやって実現するの!?と...参加メンバーの中には、正直、困惑や戸惑いを覚えるものもいる中...
それでも、「我々自身の発想を拡げる!」「現在のビジネスを起点にしない!」という今回のプロジェクトの本来意義においては、誰もが納得してしまう。...ある種、平凡な案。...ばかりではない、とても新鮮で驚きのある、非常に期待の持てるスタートになっていたと思います。
ビジネスとしてのアイディア進化へ
そんな刺激を受けつつ、我々プロジェクトメンバーの頭も一気に覚醒した!?(笑)このタイミングからは...
やはり、ビジネス施策としての実現を目指すのに必要不可欠な
○ サービスとしての「実現可能性」
○ ビジネス展開としての「持続性&発展性」
などの観点を学生の皆さんにも少しづつ意識してもらいながら...
その驚きのあるアイディア・コンセプトを活かしつつ、どうサービスとしての実現につなげていくか??
何度か定期的なミーティングで意見交換を重ねつつ、アイディア・コンセプトの進化、アップデート、そしてブラッシュアップを続けてもらう過程をとりました。
(余談ですが...今の学生の皆さんは、指摘を素直に受け取り過ぎですね!!...皆さん、マジメです。...)
そこで、学生それぞれのアイディア案としてコンセプト・アイディアがまとまってきたものが、次の5点になります。
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① 非日常の旅が日常の愉しみに...『ルーティンツアー のんびり休日体験』
② 五感もゲーム要素に。新感覚ゲームツアー...『「見て」「嗅いで」「体験」する! 新感覚オンラインツアー』
③ 自分の代わりに人形が画面越しに体験する...『貴女が人形になる!?』
④ 萌えアニメキャラが体験の前後もナビゲートする...『萌ツアー 夢の世界へようこそ』
⑤ デジタルなのに五感でフルに感じる...『追想をあなたに 五感で味わう見学ツアー!』
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→ ちなみに、読者の皆さんは...タイトルだけを聞いて、どの案に一番興味を惹かれますか?(^^♪
そして、一次選考
2021年12月。
今回のプロジェクトでは、この段階で、次の試行サービス創りとそのイメージ映像創り(以下「プロトタイピング」と呼んでいます。)に進むアイディアを2案に絞り込むための一次選考を行いました。
この一次選考では...
学生の皆さんそれぞれに、アイディアスケッチ(サービスイメージの1枚絵)を作成してもらい、一人ひとりプレゼンを行ってもらっています。
そして、評価は...
我々プロジェクトメンバーによる投票で、シンプルに「地域企業票」「当社(鯱バス)票」それぞれ1位を選ぶ方式をとりました。
🥁🥁🥁<結果発表>🥁🥁🥁
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★ 『貴女が人形になる!?』(平野さん案)
★ 『追想をあなたに 五感で味わう見学ツアー!』(川口さん案)
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が見事、一次選考通過となりました。
それぞれ、ポイントとしては...
『(コロナ禍の)今のニーズにマッチしている/知らない人ともコミュニケーションのきっかけに』
『体験中だけではない...「追想」という着眼点/五感+アイテムなど。多彩な要素のフル活用』
などの点が高く評価された結果でした。👏👏👏
[ステップ2]プロトタイピング、そして最終発表会
具体的サービスとしてのシナリオ検討
ココからは、学生の皆さんもチーム活動です。
一次選考で選ばれたアイディア案ごとに、検討チームを組成して(メンバーの重複も有)、具体的な提供サービスとしてのシナリオを、一歩一歩、練り上げてもらっていきました。
(もちろん、この段階でも我々参加メンバーと何度も議論をさせてもらっています。)
ちなみに、ここでは...
紙面上のシナリオ創りだけではなく、サービス・シナリオの中でポイント要素となっていた
○ 人形(ぬいぐるみ)
○ アロマストーン
などのリアル造形物づくりも、3Dプリンタ(...芸術大学さんは、ホント何でも揃ってらっしゃいます...三( ゚Д゚)ス、スゲー!)などを駆使しながら、同時に行ってもらっていました。
現地撮影会からイメージ映像創り
学生の皆さん、そして、我々プロジェクトメンバー間で、概ねサービス・シナリオの合意ができた段階で、いよいよイメージ映像創りのステップです。
オミクロン株の蔓延により、何度か延期を挟みつつ...
2022年3月。
まずは、ベースとなる映像素材作成のための現地撮影会を、2回に分けて実施しました。(...これが、キックオフの現地見学会以来、2度目となる各地域企業の訪問でした。)
現地撮影会では、先生や学生の皆さんの指導のもと、各社の営業・販売スタッフや職人の皆さま、そして当社ロマンスガイドにも、慣れない演技を...悪戦苦闘💦💦しながら...頑張って協力してもらっています。
そして、NUAの様々な専攻分野の学生の皆さんにも、出演者、音楽制作などとして協力いただきながら...
イメージ映像の完成に向けて、ビシバシと編集作業を進めてもらいました。
...この段階になると、今回の我々メンバーにクリエイティブのできる人間がいないので...ほぼ、チェックのみという状態に...トホホ...
いよいよ最終発表会
2022年5月11日。
イメージ映像の完成とともに、各案のプロトタイピングの内容を評価する最終発表会を開催いたしました。
この最終発表会は...
制作したイメージ映像とともに、改めて
○ 企画立案の背景
○ サービス・コンセプト
○ 企画内容、実現に向けてのポイント
などを含めて企画全体を通したプレゼンを行ってもらうことで...
(もちろん、個別案の評価も行っていますが...)当プロジェクトとしての活動全体を、学生の皆さん、そして我々プロジェクトメンバーそれぞれで振り返って、総括してもらう良い機会となりました。
なお、最終成果物としての『イメージ映像』は、時期を見て改めて公開したいと考えていますが...
どちらのアイディア案、そしてプレゼンテーションも素晴らしいものになっていました。
今後は、これら今回の活動の成果をどう活かしていくのか?まさに、我々自身の手腕&実力が問われるステップです。
学生の皆さんに負けないよう、まずはテストマーケティング(試行販売)実現に向けて頑張っていきたいと思います。
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最後に、この場を借りて、
今回のプロジェクトにご協力いただきました、名古屋芸術大学の竹内教授・加藤講師を始め、学生の皆さま、そして、プロジェクト実現にご助力いただいたすべての関係者の皆さまに厚く御礼申し上げます。
この記事を書いた人
鯱謎のひとり
今回のプロジェクトは、非常に刺激になる有意義なものでした!!
...あとは、この結果をどう活かせるか!?💦💦...ですね。